先日、Aさんからカーネーションをいただきました。
Aさんが母の日にもらったカーネーション、すごく良い香りだったのだそうです。
私はカーネーションの香りを意識してかいだことがないと言ったら、
プレゼントしてくれたのです。ありがとうございました。
香りはほのか、でも弱いわけではありません。
お祝い事の席でくばられる、パステルカラーのドラジェのような印象です。
優しく、かわいく、わたしたちを祝福してくれます。
そして、ちょうど庭では、バラが咲きはじめました。
イギリスの画家サージェントが描いた
「カーネーション、ユリ、ユリ、バラ」という作品をごぞんじでしょうか。
カーネーションと、百合、薔薇が咲き乱れる庭。
白いおそろいのドレスをきたふたりの少女が日本のちょうちんをともしています。
白百合とピンクの薔薇、赤とうすいクリーム色のカーネションにうもれるように
少女たちは立っています。
おそらくガーデンパーティーの準備なのでしょうか。
「カーネーションとローズ・・・ああ、そうだったんだ」
ふたりの美少女たちが、夕暮れ時、花々に埋もれて、灯りをともしている、
その場所は、とても、とても、よい香りがしたのですね。
白百合の、人の心を圧倒するような濃厚ですべてを忘れさせるような香り
薔薇の、人の心にするりと入り込んでとらえて離さない香り
そしてカーネーションの、そっと瞳の奥を優しくのぞきこみ微笑むような香り
それぞれの香りのトーンも違うので、
夕暮れのけだるさとともに、三つの香りが混ぜ合わせられたら、
とても、この世に実際に存在する場所ではないように感じたのかもしれません。
思わず、その場面を描かずにはいられなかったのでしょうね。
カーネーションはアブソリュートがありますが、百合の精油はよくわかりません。
あってもすごく高価でしょう。調べてみたいと思います。
この絵を知ってから30年経ちますが、また新たな気持ちで楽しむことができます。
アロマをやっててよかったです。